THE 合宿!

ご主人様はこの連休、お出かけ。「合宿」なのだ。勿論、健全なるゴルフ合宿で年二回ほど行っている。今回20回目ということは、もう、10年以上のお付き合い。初めはかなりレベルが高かったのだけど、知らず知らず、おいしい食事とワイワイ楽しく語り合う事が主になってしまったこの会。
メンバーは勿論、ライアンに「ヨイノヨマスター」とJ子夫人、「インテリジェンスランブラー」、「タカシマヤウォーカー」そして、これまたインテリジェンス溢れるシステムエンジニアのS夫妻、同業のA氏、3人のT氏と・・・・いろんな方がメンバーにいるのだ。それぞれ住む世界は違うけれど、会えばワイワイと一つになる。何よりも気持ちが分かるので、こんなに楽なことはない。
さて、ゴルフ、寒かったな〜。でも何とか天候にも恵まれ、良かった。紅葉がまだ残ってて綺麗だった。そして、お星さまもキラキラしていて、清々しい気分になる。このゴルフ場は茨城県にあって、コースは目茶目茶面白い。何度行っても、良いスコアでは回れない難コース。(単純に私たちは上手くないだけなのだが・・・)そして、ホテルにはスペインの家具が置いてあり、勿論、外観もスペインのお城ふう。よくジャズの歌詞の中で「スペインのお城」が出てくる。これは、多分、スペインのセゴビアだったかな?にある「白雪姫」のモデルになったお城。とにかくロマンチックで恋の歌にはピッタリな表現なのだ。そんな風情があるホテル。そして温泉がまたいいのよ。なので、ついつい来てしまう。近くには良心的はお食事処もあり、とにかく沢山食べてしまい、翌日は体が回らない。だから、結果が悪いのね。そんな楽しいひと時を過ごすのである。
このメンバーでお誕生会や還暦、古希祝など、何かの行事には皆、集まり行うのである。
人生、いろんなことがある。実はこの初日に、突然「訃報」を耳にする。
仲間のK氏の「訃報」である。
K氏はこの合宿にも常連であり、ものすごくジェントルマンで、ゴルフでは常に80台前半で回る、いわば「シングルプレーヤー」。ステディなゴルフをなさり、いつも学ばせて頂いた方。人の悪口を聞いたことがないくらい優しい方で、ご主人様をいつも励まして下さった方なので、本当に寂しいです。
この合宿では毎夜、食事の前に「献杯」をし、故人の思い出に浸った。
最後の日にはカラオケになり、K氏がよく歌った歌を皆で歌った。K氏は加山雄三のファンで自称「若大将」なのである。新宿にいれば「新宿の若大将」。銀座に行けば「銀座の若大将」。どこでもすんなり「若大将」になれる、さわやかな青年のような方で、グループサウンズ石原裕次郎や、比較的若い歌手の歌も歌っていたっけ。
それぞれがK氏を思い出し、歌う。
何故か、今この場所にK氏がいるような気がして「今ここにいるような気がするね」と言ったら、「いるいる。ここにいるよ。」と皆が言った。ご主人様の目には笑ってお酒を飲み、ジョークを言っているいつものK氏が見えたのである。本来だったら、ここにいるはずだったのだ。
会は盛り上がり、曲は「旅人よ」。この時は涙があふれた。

旅人よ
作詞:岩谷時子
作曲:弾厚作

風にふるえる 緑の草原
たどる瞳かがやく 若き旅人よ
おききはるかな 空に鐘がなる
遠いふるさとにいる 母の歌に似て
やがて冬がつめたい 雪をはこぶだろう
君の若い足あと
胸に燃える恋も 埋めて
草は 枯れても
いのち 果てるまで
君よ 夢をこころに
若き旅人よ

若大将は沢山いるかもしれないけど、私たちにとっては「若大将」はK氏だけなのである。そして、K氏は永遠の若き旅人なのだ。いろんな思いが交差し、いつもとはちょっと違う「合宿」でした。