行きつけのお寿司屋さん

ライアンはお寿司が大好きで、何かというと、とある「寿司屋」に二人で出向いていた。かれこれ10年くらいだろうか?良質の素材を低料金で提供するその店は人気があり繁盛店でもあった。

先日、久しぶりに(実に2年10ケ月ぶりである)お土産用に出向いたら、顔なじみの店員である女性が「お久しぶりです。最近見えないな〜と思っていたんですよ。ご主人はお元気ですか?」とおっしゃるので、実は・・・・と話し、「大変お世話になりました。本当に有難うございました。」とご主人様。
店員の女性は吃驚して、すぐさま顔色を変え、急に泣き出してしまいました。「ライアンの顔が浮かんできます。本当によくいらして頂き、有難うございました。」と。ご主人様も、もらい泣きしてしまいました。
その後、店長の板さんが見えて、神妙な面立ちでご挨拶されました。
ただのお客様であるにもかかわらず、忘れずに思い出してくださり、ご主人様は大変有り難く嬉しく思いました。早速、ライアンにも報告したら、「当たり前だ!俺は常連なんだから」なんて言われましたが。

この店では、仕事仲間と交えてワイワイ遅くまで飲み、注意されたこともあったわね。何故か取引先の方や、また、銀座の倶楽部のチーフという方にバッタリお会いしたことがある。プライベートであるが故、詮索せず、されど、帰り際には軽く挨拶をし、社会人のルールというか、そんな大人のやり取りも粋だったように思う。

正月には毎年、家族皆そろい、その店に行き「新年のご挨拶」をしていた。
3年ぶりに来年からは今までの習わしを復活して、空白の時間を少しずつ埋めていこう。
ライアンと一緒に、時間が過去から今まで途切れなく流れているように・・・