続・本を読むご主人様

急に寒くなりましたね。暖冬と言っておりましたが、どうなるのでしょうか?何だか寒い冬のような気がしています。当たり前か?

さて、ご主人様の本です。
まずは『羊と鋼の森』宮下奈都 著
ある時、少年は森の中で美しいピアノの音色を聞き、魅せられた。そして調律をしていた男性に出会い、羨望の思いで調律師を目指すことになる。
ある少年の成長する様を描いている。
本の中の文字はまるで、森にいるようで清々しい。ピアノの音も風の音もすべての音が光のように降り注ぐ。
大変美しい小説でした。少年から青年へとその成長に思わず応援をしたくなる。そんな小説でした。本屋大賞の作品で、映画にもなりましたね。

もう一つは『キリの理容室』上野歩 著
自分を捨てた母親は理容師。初めは母親を見返すために自ら理容師を目指す。しかし、それは、自分が本当になりたい仕事だったのだ。これも、ひとりの女性の成長を描いたものです。

さて、美容師と理容師の違いは分かりますか?
美容師は髪を切れる人で、理容師はそれに加え、顔そりが出来る人です。

この本では、理容師に係る様々な仕事ぶりが紹介されていて、大変なお仕事だと思い、興味深かったですね。

ある時、行きつけの美容院でこの話をしたら、その先生は「昔は髪を切れる人は医者だけだった。」と言い、あの赤と青のネオンポールは動脈と静脈を表しているのだそうで、ちょっと吃驚のご主人様。大変、お勉強をされている方だと思いました。その美容院とはもう20年近くのお付き合いで、信用できる人でないと、髪もお顔も預けられないという事ですね。

床屋の由来は初めて理容師になられた方の部屋に床の間があったからだそうです。ご存知でしたか?

二冊とも、ひとりの人間の成長を記しています。成長ぶりを見るのは実に楽しいことで、そして、良き人になるためには周りの方々の愛や協力があるわけで、人はひとりでは生きていけないし、人様に育てて頂いているのだな〜とつくづく感じました。としみじみ、ご主人様は仰っておりました。
優しくなれる本でしたよ。