初夏の風が心地よい季節となりました。公園では若葉が美しいです。ゴールデンウィークは如何でしたか?ご主人様は映画やお芝居を観たり、ちょっと運動らしきものをしたりと、忙しそうにしておりました。夏が来る前のこの季節を大いに満喫したいところですね。
さて、ご主人様の本便りです、いろいろなジャンルの本をお読みになったようです。
まずは「博士の本棚」小川洋子 著
素晴らしいエッセイでした。何故、作家になったのか?本が好きになったのか?と聞かれれば子供の頃に読んだ「世界少年少女文学全集」だったそうです。この時点でご主人様は嘆いておりました。(私はこの世界少年少女…を読んでいなかった)と後悔しておりました。今からでも読んでおこうとも。
アンネの日記に触れ、その熱い思いに触れ切々と語っています。あとがきでは「どなたかお一人でも私の文章から本を読む生活の魅力を感じ取ってくださったら…そんな夢をみます」とありましたが、すっかり本を読む魅力に魅せられてしまいました。ジャンルを超え本の紹介もあり、いつか読みたい。そんなことをご主人様は言っておりました。

「やりなおし世界文学」津村記久子 著
こちらも世界文学の紹介のエッセイです。あまり読んだことがないものが多かったのですが、大変、興味深い本でした。解釈も面白かったです。
やりなおし。もう一度読むことで新たな世界を感じることが出来る。そんな時間も楽しいですね。そんな風に思いました。とご主人様。

「踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君」金原ひとみ 著
これは強烈なエッセイでした。言葉が持つ強さを感じました。本音が爆発し、それがきっと共感を呼ぶのでしょう。自身のことを飾らず、寧ろこれでもかとさらけ出し、その姿が勇ましく素敵です。
金原ひとみ氏は人気作家ですね。最近はTVにも出て活躍の場を広げており、ご主人様もファンの一人なので、何だか身近に感じられて嬉しいです。
著者にとって、文学とはなくてなならないもので、文章を書くということが生きる糧、救いなのだと。そしてそれは天からの授かりもの。まさに天性。凄い作家です。とご主人様は言っておりました。

「なむ」の来歴 齋藤真理子 著
著者は翻訳家です。韓国のハン・ガン氏(ノーベル賞を受賞)の翻訳はじめ、海外のものもされています。これも素晴らしいエッセイでした。海外の暮らしや、ご自身の生活、仕事で出会った方々のことを描いていますが。文章が美しいです。素敵な言葉がありました。以前、引っ越しをするために大量の本を古本屋に売ったそうです。思わず「本って重いですね」といったら、相手の方は「そうですね。元は木ですからね」と仰ったそうで、なんて素敵で感動的な言葉だと思いました。
そうなんです。本は重いんです。何故なら、木々が命を与え、そして作家の魂が宿っているからです。この言葉に触れ、ご主人様は大変喜んでおりました。

「そっと呼ぶ名前」イム・キョンソン 著
イム・キョンソン氏は韓国のベストセラー作家です。新聞の紹介欄にありいくつか読みました。どれもが素敵な小説でした。
これは題名通りの恋愛小説です。あなたにとって「そっと呼ぶ名前」は誰ですか?そんな問いかけをされているようでした。勿論、ご主人様がそっと呼ぶ名前はライアンに決まっておりますが…
二人の男性に揺れ動く女心というストーリですが、文章がとにかく美しいです。作家の良し悪しはやはり美しい文章に尽きるのでしょうか。

「ホテル物語」イム・キョンソン 著
こちらは年末の閉業される老舗のホテルを舞台に描かれる短編集です。上品で面白かったですよ。

「リスボン日和」イム・キョンソン 著
著者は10歳の時にリスボンで暮らしていたそうです。そして今。10歳の娘とリスボンを旅したエッセイです。今は亡き両親の思い出や娘を見つめては、それは何時しか自分を見つめ、ゆったりした時間の中で思い出はゆらりゆらりと言葉には表せない懐かしさと感謝の色に変わっていく。かけがえのない豊かな時間を感じさせるエッセイでした。そしてどれも表紙のイラストが素敵!

今回はエッセイが多かったのですが、次回は小説を…お楽しみになさってくださいませ。とご主人様は言っておりました。