ご主人様の本便り

 今日も爽やかですね~。ご主人様は、昨日、お仲間とゴルフでした。凄く良い天気で空を見ると既にムクムクと夏の雲があったそうです。木々の緑は一層色濃く、葉も一生懸命に成長をしているのですね。

 さて、ご主人様の本便りです。いろいろと読んだそうですよ。

 まずは「マリエ」千早 茜 著

 主人公の「マリエ」は40歳の女性。仕事をしており、何故か、急に夫から別れを切り出され離婚をしてしまう。その後、婚活サイトに登録していろんな男性と出会ったり、そうかと思うと、年下の男性に惹かれてみたり、そして、思いがけず病を患ってしまう。40歳という女性によくある話だと思う。40歳は女性にとって、子供を産むのか否かとか…いろんなことに遭遇して思慮深くならざるを得ない年ごろかもしれないですね。そんな心境を丁寧に描き共感できる小説でした。

 「定年入門」高橋秀実 著

 定年を迎えた、その後のオジサマたちの話であるが、その心境がよくわかる本でした。公園で散歩をするオジサマ、ファミレスで酒を飲み時間つぶしをしているオジサマ、孫を溺愛するオジサマ。いろんなオジサマがいる分、いろんな問題を抱えていて、とにかく仕事を離れたオジサマたちは大変なのです。それとは逆にオバサマの場合はあまり問題にはなりませんね。それは、やはり女性は逞しいのかもしれません。

 街行くオジサマ方にエールを送りたいです。「頑張って!まだまだ大丈夫」と。

「妖精が舞い降りる夜」小川洋子 著

 これは1988~1993年に書かれたエッセイを集めたもので30年前ですが、その古さみたいなものは全く感じられないエッセイでした。作家としてストイックにまるで戦場に行くかのように、ただひたすら机に向かい書き続けている姿は想像以上に苦しい作業ではあるものの、それが作家だということなのでしょう。本の中に金井美恵子氏や魚住陽子氏の小説が挙げられており、今度、読んでみようと思います。とご主人様は言っておりました。文章が素敵です。小川洋子氏は大好きな作家さんです。

「男と女 恋愛の落とし前」唯川 恵 著

 これは恋愛に関するエッセイです。100のカップルがいれば100通りの恋愛があり、それぞれのシチュエーションがあるのです。書かれていることはすべてが正論であるのですが、思う通りに行かないのが恋愛なのでしょう。あんな男に…あんな女に…と嘆いたりするのはよくある話で、またそれゆえに心情が良くわかる本でした。

 恋愛には必ず別れがあって、それは結婚していても同じであり、その別れは辛く悲しく苦しいものである。しかしながら、それでも人は誰かを好きになったりするのです。恋愛とは魔法であり、やがては覚めると分かっていても、一瞬のトキメキに心を躍らせてしまうのです。この喜びはやはり価値のあるものだと思いたいですね。とご主人様。

「幽霊たち」「ガラスの街」「ブルックリン・フォリーズ」ポール・オースター 著

 先日、作家、ポール・オースターの訃報があり、本棚からその昔、愛読していた本を探しました。

 ポール・オースター氏はアメリカを代表する作家で、ご主人様はファンでもあります。都会ならではの孤独に寄り添うような小説が多く、オシャレで面白いという印象です。

「スモーク」という映画(グルックリンにあるタバコ屋の主人、そしてそこに集まってくる人々を描いた人間臭く、楽しい映画でした。ご主人様も良く観ておりました。)の脚本も手掛けたそうです。才能があって素敵な方だったのですね。残念ですが、頁をめくり作者の文章に触れてみようと思います。

「密会」ウィリアム・トレバー 著

 作者はイギリスを代表する作家です。

「愛」を中心に、それぞれの思いを描いた短編集です。描写は暗いのですが、人間心理が巧みに描かれた秀作でした。

 彼女をどうしても悪人にしたいのは、実は彼女を愛していたからだ。ということにその時は気づかなかった…とか、

 その昔見た、ある風景、ある人が心に残り、それからそれは自分の心の拠り所になる。そうやってずっと私はあの人に恋をしてきた…とか。

 すべてが不器用な普通の人たちで、幸せを求める姿が自分と重なり、素敵で知的な本でした。と、ご主人様は言っておりました。

鬼平犯科帳池波正太郎 著

 今さら、鬼平でもないのですが、最近、BSで「鬼平犯科帳」や「必殺仕事人」を放映しており、時々見ては「時代劇っていいな~」と妙に懐かしい気持ちになるのです。これらも30年前くらいだと思いますが、今見ても色あせず、ただ、映像はちょっとエロっぽいのもあり、その時代はそれは普通だったのですね。

 何より、今は亡き中村吉右衛門氏、藤田まこと氏の元気なお姿を拝見できるのは有難いですね。

 さて、鬼平です。悪人には厳しく裁きを下し、されど人情には弱い。漢気があって、理不尽に扱われた人々をほっておくことが出来ない。そんなかっこいい鬼平をたくさん見たくて、既に全巻、その昔に読みましたが、ご主人様はもう一度読もうと思っているようです。

 本は良いですね。知的な旅に連れてってくれますから…