猿之助さんにクラクラ!

オリンピックが東京に決まり、TVはその話で持ちきりですね。7年度、ご主人様はどうしているのかしら?と思っていたら、今から、やっぱり英語か!フランス語か!と早くも語学の勉強をせねばと張り切っていて、そして、やはり作法が大事かな?おもてなしですものね。などどブツブツ言っている。このカラ元気がすでに長続きしないことを物語っているのですけどね。
さて、TVでもう一度、オリンピック関連のスピーチを見た。
やはり、高円宮妃久子さまのスピーチは素晴らしかった。震災時の支援の感謝と、是非、これから恩返しをさせていただきたいとのご挨拶と流暢なフランス語、そして英語でのスピーチ。貴賓と優しさに溢れていた。日本の誇りですね。。そして、これからの素晴らしいプレゼンをお聞き下さい。と、速やかなバトンタッチをした。その後のスピーチがスムーズに行われたのはこの挨拶のお蔭だと思う。
高円宮妃久子さまといえば、パラリンピックの推奨者であり、支援者でもある。確か、その時のスピーチを人づてに聞いたことがあり、それはとても素晴らしいものだった。
「運動会というのは子を持つ親にとっては楽しいイベントだと思います。でもこれは健常者の方だけに与えられる権利なのでしょうか?障害を持つ子供の親には、その権利がないのでしょうか?健常者、障害者と言う垣根を越え、親も子も、同じ思い、権利を分かち合いたいのです。スポーツを通じ、双方が歩み寄り理解する。同じ思いで戦い、笑い、涙する。それがパラリンピックです。」と。言葉は確かではないけれど、そんな内容だったと思う。
そして、このステージにパラリンピックに出場したアスリートのスピーチもあった。自らの障害について、そして、自ら経験した震災の悲劇について話し、最後にスポーツの素晴らしさを述べ、生きる力が湧いてきたと。とても感動した内容だった。ささやかな思いから創められたパラリンピック。それが、今では双方が歩み寄り、人としての垣根が取り払われた。
いろんな人の努力、思いが今回の快挙につながったのだと思い、またまた感動してしまいました。今からこの調子だと7年後まで持たないわね。
そうだ、今日の話は猿之助さん。
昨日、Q子に誘われて、「ヴェニスの商人」を見てきました。猿之助さん主演である。シェークスピアでお馴染みの作品でもある。猿之助さんはシャイロックと言う、悪徳金貸しの老人を演じ、血も涙もない卑劣な男を見事に演じておりました。劇の中ではシャイロックが何故、そんな悪い卑劣な男になったかについても触れていた。ユダヤ人であるが故の軽蔑、そして、キリスト教が蔓延る中でのユダヤ教の迫害。その現実に悲しい男の一面も見えるのだ。罪が裁かれ、キリスト教への改宗を余儀なくされ、苦しい思いで、十字架を握りしめるシャイロック。その姿は生きることを拒否された恐ろしくも悲しい男の姿だった。
猿之助さんはこの悲しみもちゃんと見せてくれました。
素晴らしかった。鳥肌が立つ程の名演でした。
今まで、「猿之助!」と声に出しても、まだ心では「亀ちゃん」と呼んでいたご主人様。もはや今まで愛した「亀ちゃん」はどこかに消えてしまいました。
猿之助の名に恥じない「猿之助」さんになっていたのです。最後は拍手喝采!勿論、スタンディングでしたよ。