続・本を読むご主人様

良いお天気が続いておりますが、雨も降らずかなり乾燥していますね。風邪、インフルエンザが流行っているそうで、今は湿気とばかりにこれでもか!と加湿をしているご主人様。

さて、本のお時間です。昨年のことですが、クロワッサンという雑誌に本の特集があってその中からいくつか読ませて頂きました。

まずは『正しい女たち』千早 茜 著
文字通り、正しい女たちが出てきます。勿論、正しいことはまさに正しいことで間違っておりません。然しながら、世の中というものは白と黒だけで割り切れるものでもなく、そこを真面目に問うところが面白く、人の滑稽さも出ています。
白と黒の間には灰色があって、実はこのグレーゾーンが人間臭さにもつながるのです。名探偵ポアロのセリフでは『灰色の脳細胞』と自身の観察力を表現しています。グレーだからこそ思考を張り巡らすことができるのです。
女性は勿論、男性がお読みになると一層面白く感じるかもしれません。ズバ!というところはスッキリしました。とご主人様。

そして、『わりなき恋』岸 恵子 著
69歳の女性と57歳の男性がファーストクラスの飛行機の中で知り合い恋に落ちる。その恋は上質であり、やがて身も心も焼き尽くす恋になっていく。
69歳と57歳の恋愛。女性が12歳年上の恋。何となくピンとこなかったのですが、その女性が岸恵子さんのような美しい方なら、そんなお話もあるかな〜と思いました。
主人公の女性は恋人の愛を受け止めたいと願い、身体を磨き上げる。ポジティブで逞しく魅力的。そんな女性になれたら・・・と憧れてしまいますね。

もう一冊、これも、岸恵子さんの作品で『愛のかたち』
こちらも恋愛の小説で、かなり、ドラマチックでウットリしてしまいました。作者の外国暮らしの経験からくる世界観、そして社会を見る目には脱帽。もう少しお勉強をしなくてはいけないと思いますね。
どちらも、一生懸命仕事をし、とことん恋もする。好きな誰かのために綺麗になる努力を惜しまない。きっと、作者もこのようなお方なのでしょう。だから素敵なのですね、そう思いました。