続・本を読むご主人様

前回の「直木賞」の作品、「蜜蜂と遠雷」を読みました。これはジャズの先輩、Nさんから借りたものですが、厚い本に二段にびっしり書かれていて、内心「読めるかしら?」と思っていたのですが、途中から面白くなりどんどんとページをめくりました。

ピアノのコンテストをモチーフにいろんな人間模様を描いているのですが、いや〜面白くてワクワクしました。コンテストに賭けるピアニスト達の夢、挫折、緊張、喜び、畏れなど、その度毎にご主人様は登場人物の気持ちになり、泣いたり笑ったりしてました。音楽の素晴らしさ、残酷さを見事に描き切っている感じです。
「音楽を世界に連れ出したい」
「皆の共感できる音楽を作りたい」
それらの夢は、自分のものではなく、誰かのための夢なのです。
数々のクラシックの表現。言葉というものはこんなにいろんな形で表現できるものか!と思いました。クラシックばかりではありません。ジャズもあり、歌謡曲もある。
臨場感あふれる作品で、それぞれのピアノが聞こえてくるようでした。
ご主人様はかろうじて音楽の世界の端にいるお方です。それは、もう頑張るしかないでしょう!と思ったそうです。