師匠のCD 「These Foolish Things」

昨年の11月に金丸正城氏の4枚目のCDがリリースされました。
その名も「These Foolish Things」
先月のとある日、そのコンサートが中野ハーモニーホールで行われました。それは、まるで、映画を見ているような、上質な芝居を見ているような、洗練されていて、お洒落で、コンサートという名の下ではありえないような素晴らしいものでした。
実は、CDの発売前に師匠から「今度、バラードを集めたCDを出しますよ」と言われ、「エ!バラード?ば・ら・あ・どですか!」とつい、言ってしまったご主人様。
何故ならば、金丸正城氏と言えば、あのスピード感あふれるスウィングと、絶妙な天下一品のスキャットを最も得意とし、それは、誰もが認めるジャズシンガーなので、バラードと言われ、ちょっと吃驚してしまいました。
ところが、その音楽の箱を開けると、そこには素敵な世界があったのです。
深い森に陽が差すような・・・蕾が花びらを広げる仕草や、あるいは、草原を風がさーっと通り過ぎるような、そこには何とも言えない清涼感があるのです。そして、大人の艶めかしさもきちんと盛り込まれていて、それがお洒落ですね。
アルバムの曲にそれぞれの情感を込め、1曲1曲が、ドラマになっている。愛とは喜び?嬉しさ?でも、それは悲しみや切なさかもしれない。そう教えてくれているアルバムでもあるのです。
さて、この「These Foolish Things」はジャズをコンセプトにしていますが、バックにヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバス・ギターと弦楽器を用いて、今までにないクラシカルな雰囲気を出しています。この音楽監督をしたのはジャズピアニストの黒田京子さん。ジャズのみならず、いろんな音楽の扉を開き、音の世界の広がりを教えてくれました。凄い方ですね!そこに、師匠のフィーリングがあるのですから、素敵なアルバムでない訳ありませんよね!
このアルバムのジャケットも素敵で、何でもジャズシンガーのダイアン・ハブカ氏のデザインだそうです。いろんな方の交流がライナーにあり、師匠は素敵な生き方をなさった方で、そういう人生って何よりも幸せだと思いました。
コンサートは、アルバムへの思いをそのまま綴ったもので、しばし、夢のような時間を頂きました。
合間にはワインのサービスがあって、当然、頂き、ほろ酔いのご主人様。これも憎たらしい程の嬉しい演出で、「さすが!」と思ってしまいました。
さてさて、ジャケットはこんな感じです。まるで、シャーロックホームズが出てきそうな世界でしょ!

絶賛、発売中です!是非、聞いてみてくださいね。