「クロワッサンで朝食を」

先日、ジャズのお友達の「梅ちゃんライブ」に行ってきました。益々、パワフルで見てるだけで、笑顔になるようでした。久しぶりに友人にも会えたし、そこには、素敵なジャズの音色がビンビン響くのだから、まさに至福の時でしたよ。やはり、持つべき者は友人であり、音楽ですね〜
さて、3月の話ですが、「クロワッサンで朝食を」という映画をQ子と見に行きました。ストーリーは裕福ではあるが、気難しい孤独な老女と、その人の世話をする家政婦の話で、対立する二人がいつしか心を開いていくという、いわば、ありきたりのよくある話なんだけど、これは、フランス映画であり、そして、あのジャンヌ・モローが出ているのだ。当然、ありきたりの話になる訳はなく、非常に共感を覚える良い映画だった。
映画の中では、パリの美しい風景が映し出され、老女の部屋には、さり気なく、イブ・サンローランのカーテンや、シャネルのスーツ、食器もウェッジウッドときている。見る人がみれば、さぞかし、ワクワクしたのではないかしら?ね。
しかし、ジャンヌ・モローは今年86歳。この映画の老女はまるで、等身大のようで、しかも肉感的でもある。年老いても、好きな男がいて、今でもその男の素肌を求めるあたりはゾク!とするほど、色気があるのです。
これが日本だと、「いい年して、みっともないわね〜」って言われるかもしれないが、女性としての本能を恥ずかしくもなく、見せられるというのは、それだけ自信があるのだろう。色気というのは、その人の内から芽生える本能であり、決して作り物ではないのだ。
何故か、フランス映画って、どれを見ても、色っぽく感じてしまう。それは言葉のニュアンスもあるのかしらね。今の季節の『三寒四温』をフランス語っぽく「サンカンシオ〜〜ン」というと、随分、雰囲気が変わってきて、不思議。
それにしても、86歳で、今でも現役のジャンヌ・モローは素晴らしかった。ご主人様もそうなってほしいな〜。