続・ご主人様の本便り

今日はひな祭りですね。ご主人様のオウチにも、小さなおひな様があるのですが、結局、出さずじまい。段々と億劫になるものなのですね。ちょっと半生のご主人様です。

さて、ご主人様の本便りです。

『ことり』小川洋子 著

とにかく涙が出るほど切なく優しい本でした。

兄はいつからか小鳥の言葉が分かるようになりました。しかし、その時から、人には理解できない言葉を発するようになるのです。そんな兄の言葉を理解できるのはたった一人の弟。弟はやがて『小鳥の小父さん』と呼ばれるようになる。

生きづらい人が一生懸命に、人に迷惑をかけないように生きる。当たり前の事が出来ない辛さ。それでも純粋に生きる。美しい本でした。何て自分は恵まれているのか、人は人に尽くさなくてはいけない。そんな風に感じました。

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ラビアンローズ 村山由佳 著

最近、良い人ばかりが出てくる小説が多くて、実はこんな本を読みたかったのですとご主人様。ズバリ不倫の小説です。

主人公の咲季子はフラワーアレンジの講師をしており、何よりもバラを愛している女性。夫は何故か高圧的で、いつも咲季子を見下す。そんな生活の中、とある写真集の依頼があり、取材を受ける。あるカメラマンと出会い、今までの人生が狂い始める。

女性の肉体の事を細やかに、そして激しく描いていて、ドキドキしながら読みました。興味深かったですね。女性であること、ちょっと考えてしまいました。たまにはドロッとした小説もいいですね。

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そして、『ビブリア古書堂の事件手帳』 三上延 著

言わずと知れた感動ミステリーです。

鎌倉にある『ビブリア古書店』に、それぞれ客人から依頼が届く。それらの依頼を丁寧に紐解くと、今まで知りえなかった真実が見えてくるのです。最後に見えるのはまっすぐな光。

人情劇のミステリーっていう感じで面白かったです。これはすでに何冊も出ているようです。映画にもなりましたね。

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最後は『西の魔女が死んだ』梨木果歩 著

これも映画になりました。良いお話です。登校拒否になってしまった孫娘。ある時、祖母の家に預けられる。

そこで見たものは『お婆ちゃんは魔女だったのです』

といっても空を飛んだりは致しません。魔女は美味しいものを作ったり、植物の事を教えたり、昔の知恵をふんだんに使って日々生きていくことを身をもって孫に伝えるのです。

やがて魔女は死に孫にメッセージを残しました。

こんな魔女が欲しい。お婆ちゃんが欲しい。と思いました。心温まる話でした。子供が成長するには周りに良き大人がいなくてはならないことが必要なんですね。

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もっと紹介したいのですが、今日はこの辺で・・・とご主人様