THE ミュージカル!West・Side・Story&Come・Fly・Away

このところ、日本も凄いですね。オリンピックを楽しく見ているのだが、相手のある勝負となると、勝者は喜びの歓喜の声をあげ、負けた者は悔しさに泣き崩れるのだ。なんとなく、見ているほうも同じ気持ちになり、悔しい場面では辛くなっちゃうのよね。勝負と言うものは実力通りには行かないこともあるし、幸運の女神はどこかにいるのかもしれない。マァ、睡眠不足もあり、少々疲れ気味のご主人様。そんな時、気晴らしには最高の出来事がありました。
それは「ミュージカル」。しかも2本立て!
まずは「ウエスト・サイド・ストーリー」。渋谷にヒカリエが出来、その中にある「東急シアターオーブ」。何でも東洋一の劇場を目指しているそうで、とてもカッコよくて素敵なところでした。このミュージカルはこけら落とし公演。つまりオープニング公演なのだ。ご主人様はてっきり「ボギーとベス」と勘違いしており、お友達にもそういっていたのだ。当日になり、「アラ、ウエスト・・だったのね」といい加減なものである。
エスト・サイド・ストーリーと言えば、その昔、ジョージ・チャキリスのあの高く上がった足と見事なダンスシーンに魅了された方も多いのでは。トニーの綺麗な高い声や、マリアの切ないくらいの優しい声。初演からもう50年経つと言うのに、全く色あせない名作である。
やはり本場のブロードウェイミュージカル。それはそれは素晴らしかったです。今回はアメリカ人の英語とプエルトリコ人のスペイン語をはっきり分けた形になっていて、非常に分かりやすい。その中で、スペイン語なまりの英語など、細部にわたり演技者も丁寧に演じていた。ダンスも素晴らかったし、本当に実力のあるキャスト!どうして外国の方はあんなに身のこなしというか動作が柔らかいのかしら?と思う。全てが自然でスムーズでウ〜〜ンなんていうか、「媚び」がなくてスッキリしているのである。あの柔らかさは日本人にはちょっと真似ができない部分なのかな?何て思ってしまう。
ライアンはマリアの声にすっかり魅了されてしまい、「いいね、あの声、細くて高い声・・♪」などと言い、ご主人様は「トニーがマリア、マリアと囁くシーン。マリアと言葉にするだけで幸せになり、そして、悲しくもなる。ただただ貴女のそばにいたい。恋するってそんなもの。なんて素敵なんでしょう♪」とすっかりトニーの味方。とにかく感動して、あっって言う間に時間が経ってしまいました。勿論、元気を沢山頂いちゃいました。
そういえば、ご主人様が初めてミュージカルを見たのも「ウエスト・サイド・ストーリー」でした。確かまだ10代の頃だったから今から20年前ね。と、うそばっかり言うご主人様。あれは劇団四季の演出で、トニーが「鹿賀丈史」さん、マリアが「久野綾希子」さんでした。「鹿賀丈史」さんの綺麗な歌声に吃驚していたご主人様。それ以来、ファンになってしまいました。あれからお小遣いを貯めては、時々、ミュージカルを見るようになって、市村正親さんもよく見ました。色気があって素敵な俳優ですよね。しばらくブランクがあり、最近は「石丸幹二」さんかな?彼は本当にカッコよくて実力ありの素敵なお方。とにかく良い声なのです。何でもこなすプロフェッショナルなのです。
やっぱり、ミュージカルはいいね。興奮が全然冷めないご主人様でありましたが、実は明日もお楽しみがあるのです。
お楽しみとは「カム・フライ・アウェイ」オーチャードホールで行われました。
フランク・シナトラの曲を織り込んだアクロバットダンスミュージカルなのです。これはジャズが好きな方にはたまらないですよね〜。ご主人様は随分前に、この広告を見て、「ア!絶対に行きたい」と思っていたのです。だってフランク・シナトラですよ。行かなきゃ失礼でしょ!みたいな気持ちになるから不思議。それくらい、ジャズ界にとってはシナトラは魅了し続ける方なのです。
きっと、誰かに会うかな〜と思っていたら、あるお友達に久しぶりに会いましたよ。やはりジャズファンなのだ。
さて、このミュージカル、シナトラの歌の内容に合わせたダンスの演出があるのです。(確か26曲くらいかな?)初々しい恋の始まりは可愛らしくおどけた演出。熟した恋の終わりには結構どろどろのセクシーダンス。タバコを吸うシーンやお酒を飲むシーン、誘っているシーンや焼きもちを焼くシーン。中でも酔っ払って踊るシーンは本当に良かった。全てにストーリーがあり、しかも、アクロバットダンスで持ち上げたり、くるくるまわしたりするのです。確か4組がカップルを組み、演技をするのですが、それは本当のカップルだそうです。そうだよね。そうでなきゃ、あんなに激しいダンスを息ぴったりに出来るわけないものね。もう長い事見ていると思ったら、わずか1時間でした。それからアンコールが始まり、素敵な演奏を聴く。そしてまたダンス。最後は「ニューヨーク・ニューヨーク」と「マイ・ウェイ」。気がつけば、お星さまが会場に輝き、そして帽子をかぶった「フランク・シナトラ」のちょっとはにかんだ笑顔が映し出されたのです。まるで「皆さん、どうですか?元気ですか?私の人生、満更でもないでしょう!私の道は間違っていなかったでしょう!」そんなふうに語っているかのようでした。そして、この舞台を満足げに見ているようでもありました。
ここでも感動を有難う!ご主人様の贅沢ミュージカル三昧でした。