ご主人様の芝居便り

 さわやかな五月といいながら、蒸し暑く感じられる今日この頃です。

 まず、ご主人様は猿之助さんのことが報じられ、大変ショックを受けております。何が起こったのかは存じませんが、とにかく、猿之助さんの命が繋がれたことに安堵しております。

 ご主人様はお芝居がお好きで、その中でも歌舞伎は特に大好きなお方。それそれの役者さんに陰ながらファンとしてエールを送り続けております。

 好きな役者さんはたくさんおりますが、一番好きな役者さんは?と聞かれたら、迷うことなく「猿翁さん」と答えるでしょう。あのスーパー歌舞伎を創られた方で、初めて見たスーパー歌舞伎は今でも忘れられないほど感動を致しました。歌舞伎界の異端児といわれながらも、歌舞伎という世界を面白く、歌舞伎を知らない方々をぐっと身近に引き寄せたお方です。その猿翁さんの意思を引き継ぐ、猿之助さん。素晴らしい役者です。大好きな役者さんです。ずっと応援しておりました。

 今はただ、お元気になって、舞台に立つ猿之助さんを見せて頂きたい。とそのように思います。とご主人様はしんみり言っておられました。

 さて、ご主人様は先日、歌舞伎の鑑賞をされました。

「團菊祭」夜の部です。團十郎さんと菊五郎さんが出演されるお芝居です。團菊祭はかなり久しぶりでした。

「宮島のだんまり」暗闇の中で互いの様子を探り合う「だんまり」は歌舞伎独特の演出とあります。雀右衛門さんが好演しておりました。

 達陀」ダイナミックな踊りが見事でした。松緑さんが熱演しており、最近のご活躍は目を見張るようです。素晴らしい!

「髪結新三」小悪党の新三。ある材木問屋の娘を誘拐し身代金をせしめようと試みますが…。大家さんと新三の掛け合いが面白く、流石!の見せ場を作ります。初鰹の季節感もいいですね。

 主演は菊之助さん。菊之助さんが舞台に出ると、大きな拍手が響き、美しく、ひとつひとつの所作が丁寧で、悪党ながら、上品ささえ伺えるのは菊之助だからでしょうか。

 この芝居は以前、故・勘三郎さんで見たことがあります。その時のことが思い出されます。とご主人様は言っておられました。

 歌舞伎の前に美味しいラーメンを頂きました。交通会館にある「ひょっとこ」です。いつも行列ですが、味も、チャーシューも美味で、時々食べたくなります。

 余談ですが、今、公演されている猿之助さんのお芝居には昼の部が「團子」さんが、そして夜の部では、「中村隼人」さんが代役をして熱演されているそうです。

 代役といえども、ミスもなく素晴らしい演技だと、報道されていますが、嬉しい限りです。とご主人様。