ご主人様の歌舞伎・オペラ・シネマ便り

 今日は雨模様です。春の雨は優しい、植物にとっては恵みの雨です。暖かかったり、風が強く感じたりの三寒四温ですが、少しずつ冬のコートからスプリングコートに、マフラーからスカーフに変わっていくのですね。

 さて、ご主人様はこのところ、芸術を楽しんでいるようです。まずは歌舞伎。猿若祭二月大歌舞伎です。猿若祭は中村勘九郎さん、七之助さんが主演される歌舞伎だそうです。今年は故・勘三郎さんの十三回忌に当たる年で、勘三郎さんのお馴染みのお芝居が演目となっておりました。

 午前の部でしたが、新版歌祭文 野崎村。

 野崎村の百姓久作では娘お光と養子の久松は許嫁の間柄。しかし、久松は奉公先の娘、お染と恋仲になっており…どちらかが諦めなくてはいけないのですが、せつない女心を描いた芝居でした。

 釣女 これは狂言仕立てのお芝居です。

 ある大名が妻を娶りたいと、縁結びの神様と名高い神社へ向かい夢のお告げを聞き、ある川に行き、釣り糸を下げると、素晴らしい女性が現れました。それをまねて、同行した太郎冠者が釣り糸を下げると、何と、世にも醜い女性が現れたという話でユーモアたっぷりの芝居でした。

 籠釣瓶花街酔醒 とある佐野の商人、次郎左衛門が初めて吉原仲ノ町を訪れ、そこで花魁・八つ橋と出会い、その美しさに一目ぼれ。そして、すべてを八つ橋に捧げるのですが…

 これは故・吉右衛門さんがよく演じられた役で、ご主人様も何回か見ておりました。七之助さんの花魁姿は大変、美しくご立派でした。勘九郎さん演じる次郎左衛門は田舎育ちの純朴な優しい男から、最後は豹変する男へと変わり、素晴らしかったですね。お声も勘三郎さんによく似ていて、勘三郎さんのファンであるご主人様としては嬉しい限りです。

 そして、ライアンと一緒に勘三郎さんや吉右衛門さんのお芝居を良く観ていたな~とちょっと思い出しておりましたよ。

 会場には勘三郎さんの懐かしいお写真も飾ってありました。

 こちらは勘三郎さんの初舞台。可愛いですね。

 歌舞伎鑑賞の後は扇やさんのちらし寿司を頂きました。綺麗ですね。

 次はオペラです。妹のQ子が市民オペラのコーラスに参加しており、年に何回かオペラに伺い、楽しみにしているご主人様です。

 今回は「椿姫」あの有名な悲しいお話です。ソリストの方々、素晴らしかったです。とてもいいお芝居でした。コーラスも素晴らしかった。Q 子も10年以上続けていると思いますが、その成長を感じられました。会場は割れんばかりの拍手喝采でしたよ。

 もうひとりの妹、Y子から美味しそうなお菓子を頂き、その友人のSさんから綺麗なお花を頂きました。嬉しいですね。

 お食事はいつもの焼肉屋さん。食べるのに夢中で写真を撮るのを忘れてしまいました。

 最後にご主人様のシネマです。少し前に見たのは「哀れなるものたち」

 あらすじは、とある身ごもったご婦人が川に身を投げ、そこを通りかかった天才外科医が何とか助けようと、女性に胎児の脳を移植するのです。こうして、身体は大人で頭は子供である一人の人間が生まれるのですが…ただただ驚きの映画で斬新な作品でした。主演はラ・ラ・ランドエマ・ストーン。その女優魂に脱帽。

 そして「ボーはおそれている」

 ボーはひどく不安症に悩ませられている男性で、今さっき、母親と電話で話をしていたはずなのに、その後すぐに母親の訃報を耳にしてしまうのです。それから不思議なことが次々と起こり、ホラーなのか、幻想なのか、あるいは現実か?いったい、ボーは何をおそれているのか?これもとても斬新な映画でした。

 二作とも、今評判の映画ですが、映像の世界はもの凄く進化しているのですね。とご主人様は言っておりました。

 芝居も音楽も映画も楽しいですね。ご主人様は、大いに楽しんだようですよ。